ワンピースとは、週刊少年ジャンプで１９９７年から連載されている大人気少年漫画です。現在発売されている単行本は５２巻で、２００９年３月には５３巻が発売される予定です。

また、単行本の発行部数は１億５０００万部を超えており、史上最速での１億冊突破、コミックス年間売上ランキングでは史上最多の６年連続１位と、ほかにも数々の日本記録を持っています。さらに、初版発行部数が長年２００万部以上であることから、人気が衰えない作品としても有名です。

毎週日曜朝９:３０からフジテレビで放送されているアニメも、１９９９年から長年放送されているロングラン作品です。ワンピース(ＯＮＥ　ＰＩＥＣＥ)は「ひとつなぎの秘宝」という意味で、物語は大海賊時代、主人公ルフィが仲間達と共に海賊王を目指して冒険する海賊ファンタジー漫画です。

笑いあり、涙ありの感動ストーリーで、年代、男女を問わず、とにかく幅広い世代に大人気。好きな漫画や泣ける漫画ランキングでは必ずと言っていいほど上位にランクインしています。

芸能人の中にも熱狂的ファンが多く、ＳＭＡＰのキムタクや極楽とんぼの加藤浩司はＴＶでも度々話題に出しているほか、モデルの田中美保、木村カエラ、谷原章介、若槻千夏、ロンドンブーツ１号２号の田村淳などもそうです。

ワンピースは老若男女を問わず、幅広い層から人気のある漫画です。ワンピースに登場するキャラクターは、とにかく仲間思いで皆それぞれ夢を持っています。「海賊王になる」という夢をもっている主人公ルフィは、普段は能天気ですが仲間思いのまっすぐな性格で、いざという時は頼りになる船長です。

もともと「海賊狩り」をしていた三刀流の剣豪ゾロは、ルフィの魅力に惹かれて仲間になります。夢は「世界一の剣豪」です。

お金が大好きな航海士ナミは、「世界中の海図を書く」という夢を持っています。その名の通り、嘘が得意なウソップは、父親のような勇敢な「海の戦士」になることが夢です。メンバーの中で一番弱く、とにかく足を引っ張らないようにといつも根性で戦います。

料理の腕が超一流のサンジは、蹴りが得意な女好きです。夢は、世界中の海の食材が集まる「オールブルー」に行くことです。

チョッパーは、悪魔の実を食べて人間の能力を見につけたため、人間とも動物とも話せるトナカイです。夢は「どんな病気でも治せる医者」になることです。
考古学者ロビンは、体の一部を花のようにあらゆる場所に咲かせることができます。歴史上の「空白の百年」を説き明かすのが夢です。

フランキーは、事故をきっかけに改造人間となった船大工です。メンバーと一緒に乗っている自分の作った船が、海の果てに辿り着くのを見届けるのが夢です。

漫画の中で描かれるキャラクター達の過去は、それぞれ涙なしでは語れないストーリーとなっています。さらに、ルフィの海賊団に仲間入りするときの別れは毎回名場面で、とにかく泣けます。

ワンピースの作者、尾田栄一郎は、１９７５年１月１日熊本県生まれです。幼い頃から漫画が大好きで、藤子不二雄作品や「週刊少年ジャンプ」をよく読んでいたそうです。中でも好きな漫画は「ドラゴンボール」と「キン肉マン」。漫画家になろうと思ったのは「漫画家」という職業があることを知った瞬間で、「当時、大好きな漫画だけを描いて生活していくことは、自分にとって働いていないのと同じことだと感じた」と言っています。

１５歳の頃から投稿を始め、１９９２年１７歳の時に「ＷＡＮＴＥＤ！」で週刊少年ジャンプの新人賞、手塚賞に準入選。高校卒業後は地元の大学に１年通いますが、漫画家になるのに「この時間がもったいない」と上京することを決意します。

その後、甲斐谷忍や和月伸宏のアシスタントを経て、１９９７年から週刊少年ジャンプでワンピースの連載を始めます。ワンピースは海賊を題材にしたストーリーで、もともと中学生くらいの頃から「海賊もの」を描きたかったそうです。本来、「海賊」は略奪者であるため悪者で、過去にも少年漫画で成功した例の少ない難しいジャンルです。しかし、ワンピースはキャラクターたちの人間性や仲間や家族思いなところが悪を感じさせず、人々に支持されるのでしょう。

尾田栄一郎は、「どんなに時代や環境が変わっても、少年が求めるものは変わらない。」と述べており、その「少年が求めるもの」というのは「ワクワク」という気持ちだと言っています。自分が、少年時代ドラゴンボールを読んで感じた「ワクワク」を、今の子どもに感じてもらいたく、ワンピースを描いているそうです。さらに、ワンピースのラストについて「こんなに長くなるとは思っていなかった。ラストは以前から決めているので、あとはルフィに従います。」と語っています。

大人気漫画ワンピースは、映画版も大ヒットしています。２００８年現在、７本の映画が公開されており、高額な興行収入を記録したことでも話題となりました。２００９年には１０周年を記念して、最新作が公開予定です。

１作目はタイトルと同じ「ＯＮＥ　ＰＩＥＣＥ」で、２０００年に公開され、興行収入は２１億円。その翌年２００１年に公開された２作目「ねじまき島の冒険」の興行収入は３０億円で、ジャンプ作品のアニメ映画の中で歴代最高額を記録しました。さらに、この年の映画ランキングで「ドラえもんのび太と翼の勇者たち」を抜き、１位となりました。

２００２年には「珍獣島のチョッパー王国」が公開され、興行収入は２０億円。漫画ファンの中でもとにかく泣けるシーンとして有名な、チョッパーが仲間になる時のエピソードが映画化されました。

２００３年に単独公開された「ＯＮＥ　ＰＩＥＣＥ　ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ　デッドエンドの冒険」も興行収入は２０億円。単独公開でも全く数字は落ちませんでした。ワンピース映画版は、毎回豪華なゲストがオリジナルキャラクターの声優を担当していることでも知られています。これまでにも、みのもんた、久本雅美、中村獅童、氣志團の綾小路翔、ＳＭＡＰの稲垣吾郎、極楽とんぼの２人などが特別出演しています。